コロナ「水際対策」の呆れた惨状
インド型「蔓延」は到底防げない
2021年6月号
いま、世界中で最も懸念されているコロナウイルスが「B.1.617.2」系統の変異株、通称インド変異株だ。このウイルスの流行でインドでは死者数が爆発的に増えた。各国は慌てて、インドやリスクの高い周辺諸国からの入国者に対する水際対策を強化している。そんな中、日本の水際対策が「話にならないほどお粗末」と帰国者の間で呆れられている。
五月十五日、インドから成田空港に到着したAさんは、驚愕の体験をした。インドからの帰国便とあって厳格な隔離を予想していたAさんを待ち受けていたのは、信じられないほど緩い対策だった。入国時に感染検査を受ける検疫所でスマートフォンアプリの提示をする際、Aさんの周りには警戒レベルがインドと違う複数の国からの入国者がいた。エレベーターでの移動もインド便と他の便の区別がなく、入国者がごった返し、エレベーターのボタンもみな素手で触れていた。
検査後には六十人ほどの入国者が同じ部屋に入れられ、二時間以上待たされた。密室で換気が行われていた気配はなかった。ここはさすがに国別に分けられてはいたものの、トイレや廊下は共用。特に廊下は非常に狭く、行き交うにも体が・・・
五月十五日、インドから成田空港に到着したAさんは、驚愕の体験をした。インドからの帰国便とあって厳格な隔離を予想していたAさんを待ち受けていたのは、信じられないほど緩い対策だった。入国時に感染検査を受ける検疫所でスマートフォンアプリの提示をする際、Aさんの周りには警戒レベルがインドと違う複数の国からの入国者がいた。エレベーターでの移動もインド便と他の便の区別がなく、入国者がごった返し、エレベーターのボタンもみな素手で触れていた。
検査後には六十人ほどの入国者が同じ部屋に入れられ、二時間以上待たされた。密室で換気が行われていた気配はなかった。ここはさすがに国別に分けられてはいたものの、トイレや廊下は共用。特に廊下は非常に狭く、行き交うにも体が・・・