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政治

菅義偉で選挙は勝てるのか

自民党内「権力闘争」が波乱要因

2021年6月号

 菅義偉という政治家はしょせん首相の器じゃなかった。自民党総裁任期の九月で代わった方がいい―。それが世間の常識的な考えだろう。各種世論調査で「菅首相に長くやって欲しい」という答えは二割もない。ところが政界は非常識がまかり通る。今の流れは、九月以降も菅政権が続く可能性が勢いを増している。世論もマスコミも当てにならない。新型コロナウイルスの第三波感染拡大が起きた昨年末から今年初め、内閣支持率が急落するとマスコミは「菅おろしが始まる」との観測をしきりに流したものだ。しかし、現実の政界にそんな動きは気配もなかった。世論も第三波が落ち着いた三月、内閣支持率は一時下げ止まりの兆候さえ見せたではないか。
 今また第四波の感染拡大とワクチン接種の大幅な遅れ、東京五輪・パラリンピックの開催強行で、内閣支持率は五月、再び下落した(NHKは九ポイント減少)。危険水域とされる三〇%割れ目前の世論調査も複数ある(朝日、毎日両新聞)。どの世論調査も例外なく不支持が支持を上回っている(共同通信は不支持率が十一ポイント増加)。マスコミは「この政権は持たない」とはやす。ところがどっこい、菅政権は続く。
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