皇室の風 153
モッコウバラの行方
岩井 克己
2021年5月号
モッコウバラが開花の春を迎え、我が家でも淡い黄色の愛らしい花が車庫の屋根を覆って咲き誇っている。眞子内親王のお印で、花言葉は「初恋」である。
四年前の五月、「眞子さま婚約へ」の報に接し、本連載でモッコウバラに事寄せて感慨を記した。「仮植えの鉢の底から地面に根付き、あっという間に枝を広げた。近所の人たちも愛でてくれているのに、枝や根を切って植え替えるのはしのびない」と。
あやうく眞子内親王をクルマではねそうになった思い出もある。
元職員宿舎を改築しただけの小さな秋篠宮邸を訪れたときだ。赤坂御用地の巽門から入ってすぐ右折し、数十メートルほど走ったら、植え込みの間から幼い女の子が突然飛び出してきた。遊びに夢中の内親王の数メートル手前でクルマは停まり事なきを得たが、肝を冷やした記憶は鮮明だ。
平成十四年、天皇家、皇太子家、秋篠宮家がそろって須崎御用邸で静養した時。全員がそろうのは稀有なので、三井浜の取材ポイントで大勢の報道陣が待ち受けた。
一家の近づく気配がしたと思ったら、岩陰から小学生の眞子内親王が一人走り出て来て、後ろを振り返る・・・
四年前の五月、「眞子さま婚約へ」の報に接し、本連載でモッコウバラに事寄せて感慨を記した。「仮植えの鉢の底から地面に根付き、あっという間に枝を広げた。近所の人たちも愛でてくれているのに、枝や根を切って植え替えるのはしのびない」と。
あやうく眞子内親王をクルマではねそうになった思い出もある。
元職員宿舎を改築しただけの小さな秋篠宮邸を訪れたときだ。赤坂御用地の巽門から入ってすぐ右折し、数十メートルほど走ったら、植え込みの間から幼い女の子が突然飛び出してきた。遊びに夢中の内親王の数メートル手前でクルマは停まり事なきを得たが、肝を冷やした記憶は鮮明だ。
平成十四年、天皇家、皇太子家、秋篠宮家がそろって須崎御用邸で静養した時。全員がそろうのは稀有なので、三井浜の取材ポイントで大勢の報道陣が待ち受けた。
一家の近づく気配がしたと思ったら、岩陰から小学生の眞子内親王が一人走り出て来て、後ろを振り返る・・・