三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

政治

《罪深きはこの官僚》梨田和也 (駐タイ大使)

コロナ感染「風俗外交官」の国辱

2021年5月号

「夜の外交が裏目に」などとタイのブログで皮肉られた梨田和也駐タイ大使(六十歳)の新型コロナ感染は、「日本の恥」となった。
 大使は三月二十五日、バンコクの大使公邸で外務大臣表彰を主催した後、受章者の日本人会顧問ら約十人と高級和食店で会食、歓楽街トンローの高級風俗ナイトクラブ「クリスタル」に繰り出し、八人が集団感染した。
「一行は個室に移り、セクシーな女性が十人ほど交互に来てもてなした。大使は閉店までいて、『女の子は皆魅力的だ』と満足していた」と関係者が明かす。タイでは、飲食店営業は二十三時までの規制があるが、この店は深夜営業しており、店主らは営業時間の不法延長を理由に懲役二カ月などの有罪判決を受けた。大使が違法営業に加担した疑いが残る。
 大使は体調不良となった後も、駐英大使ら九人の外交官と食事し、濃厚接触していたことも発覚した。
 タイではコロナ禍の第三波が始まり、タイ政府は非常事態宣言の延長を決めた直後だった。大使の感染後、菅義偉首相はタイのプラユット首相と初の電話会談をしており、後ろめたかったに違いない。
 梨田大使は開成中高を経・・・