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社会・文化

日本は今や「偽物ワイン大国」に

大手ネット競売が「無法地帯化」

2021年4月号

 美術品の贋作が大手百貨店で販売された事件は記憶に新しいが、高級ワインの世界も偽造品があふれている。インターネット上の「ヤフオク!」や楽天市場はアンリ・ジャイエやロマネ・コンティの偽物だらけ。「毎日オークション」には偽ロマネ・コンティが鑑定されずに高値で堂々と出品されていた。政府は新法案で電子商取引プラットフォームの偽ブランド品規制を強化する方針だが、鑑定の困難な偽ワインが市場を席巻する現状がすぐに改善されるとは思えない。
 偽造の主な標的は、ブルゴーニュのロマネ・コンティ、アンリ・ジャイエ、ルロワ、エマニュエル・ルジェ、ボルドーならペトリュス、ル・パン、古いシャトー・ラフィット・ロートシルトなどの一級シャトー。ロマネ・コンティやアンリ・ジャイエのヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュ・クロ・パラントゥは、本物なら二百万円を超える価格で取引される希少品だが、パソコンで画像を見ただけで偽物の疑いが強いボトルが大量に流通している。
 ラベルの文字が太すぎたり、キャップシールに安価な汎用品を使っていたり、信頼できる輸入業者の裏シールを再利用していたりと、違和感だらけだ。ここ十・・・