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中国「宗教弾圧」がさらに凶暴化

広がる冬季五輪「拒否」の声

2021年4月号

 中国が世界三大宗教(キリスト教、イスラム教、仏教)を含む、国内主要宗教に一段と厳しい統制を敷くことになった。五月一日施行の「国家宗教事務局令第十五号」によると、「宗教の中国化」を標語に、国内聖職者の任命権に踏み込んで、中国共産党が宗教活動を指導・監督することになる。
 カトリック教会では、ローマ法王庁が聖職叙任権を持つが、新政令はこれを全面的に否定する。イスラム教徒が大半のウイグル族やカザフ族は、二〇一七年以降、新疆ウイグル自治区内に作られた強制収容所で思想改造を強制されている。
 新政令は国家の宗教弾圧に法的根拠を与えるものとされる。
 米国のジョー・バイデン政権は、ウイグル族弾圧を「ジェノサイド(民族抹殺を目的とする集団殺戮)」と呼んで中国を非難する。新制度下での宗教弾圧は、国際社会との摩擦を一段と先鋭化しそうだ。

世界三大宗教に「中国化」を強要

 全国人民代表大会(全人代)開催を翌月に控えた今年二月。北京の中南海に、中国内の五大宗教指導者が集められた。
 中国仏・・・