「ＯＮＥ ＴＥＡＭ（ワンチーム）」。二〇一九年のラグビー・ワールドカップ（Ｗ杯）で躍進した日本代表のチームスローガンだ。しかし今、その日本ラグビー界がバラバラになり、現在のトップリーグに代わる新リーグを来年一月に発足させるスケジュールにも黄信号が灯り始めた。
　日本ラグビーフットボール協会は三月五日、新リーグの法人準備室長を務めていた谷口真由美氏が、二月に退任していたことを明らかにした。同協会理事である谷口氏は、新リーグ参加を表明している二十五チームを一部から三部に振り分ける審査委員長の職も兼務しており、こちらは続投するという。四月にリーグ運営法人が発足する直前での不可解人事について、トップリーグの某チーム関係者は「事実上の解任だ」と声をひそめる。
「審査プロセスが不透明で、チーム側からの質問にもまともに答えないため、谷口氏への不満が噴出していた」

清宮克幸副会長の責任を問う声

　現在のトップリーグには十六チームが加わっている。新リーグは、ここに下部団体などの九チームが加わるが、このうち一・・・