コロナ特効薬はいつできるのか
海外製薬2社に高まる「期待」
2021年4月号
新型コロナウイルス治療の状況を一変させる可能性を秘めた治療薬の開発が進んでいる。米エモリー大学関連のベンチャー企業がインフルエンザ治療薬として開発した低分子化合物「モルヌピラビル」だ。モルヌピラビルは現在、米バイオベンチャーのリッジバック・バイオセラピューティクスと米製薬大手メルクが共同で臨床開発を進めており、初期第二a相臨床試験の中間解析が三月六日、発表された。安全性、有効性ともに期待が持てる結果だった。
この試験には、過去七日以内に発熱や咳などの症状を呈し、外来で治療を受けている二百二人の患者が登録され、モルヌピラビルとプラセボ(偽薬)投与群に無作為に割り付けられた。中間解析の対象となったのは、PCR検査陽性だけでなく、鼻咽頭からコロナが培養された七十八人だ。投与開始後五日目に採取した鼻咽頭拭い液からは、プラセボ群二十五人中六人でコロナが培養されたが、モルヌピラビル群四十七人からは誰も培養されなかった。
コロナ治療薬の評価で難しいのは、症状が軽快しても、PCR検査陽性が続く感染者がいることだ。このため、この臨床試験ではウイルス培養の結果も評価された。PCR・・・
この試験には、過去七日以内に発熱や咳などの症状を呈し、外来で治療を受けている二百二人の患者が登録され、モルヌピラビルとプラセボ(偽薬)投与群に無作為に割り付けられた。中間解析の対象となったのは、PCR検査陽性だけでなく、鼻咽頭からコロナが培養された七十八人だ。投与開始後五日目に採取した鼻咽頭拭い液からは、プラセボ群二十五人中六人でコロナが培養されたが、モルヌピラビル群四十七人からは誰も培養されなかった。
コロナ治療薬の評価で難しいのは、症状が軽快しても、PCR検査陽性が続く感染者がいることだ。このため、この臨床試験ではウイルス培養の結果も評価された。PCR・・・