SBI「新生銀行株」買い増しの真相
背後にマネックスの「智謀」
2021年4月号
金融業界において、「時の人」といえば、SBIホールディングス(HD)の総帥、北尾吉孝氏もその一人に数えられるだろう。元々押し出しの強いこの御仁、近年はメディアの露出も数多い。貧弱地銀の株を買い集めた「第四のメガバンク」構想を大々的に打ち出したり、大阪・神戸国際金融都市構想の旗を振ったり、とかく「構想レベルでは最も目立つ」(大手銀行首脳)のが北尾氏だ。
ここにきて、一段と注目されているのが新生銀行を巡る動きである。同銀行株式を買い集め続けて、株式保有率は今や、金融庁が定めた銀行の主要株主基準値である「総議決権の二〇%」に接近してきているからだ。
大量保有報告書、あるいはその変更報告書をたどると、SBIHDによる新生銀株式の保有率は二〇二〇年四月十二日、それまでの八・九三%から一〇・〇二%へと二桁台に上昇している。今年に入ると、二月以降、一一・三%→一三・七%→一四・五%→一五・五%と、買い増しのピッチが上がっている。北尾氏の進軍ラッパが響く中、新生銀の「グループ化」に向けた動きにも見える。
その新生銀は、資本注入された莫・・・
ここにきて、一段と注目されているのが新生銀行を巡る動きである。同銀行株式を買い集め続けて、株式保有率は今や、金融庁が定めた銀行の主要株主基準値である「総議決権の二〇%」に接近してきているからだ。
大量保有報告書、あるいはその変更報告書をたどると、SBIHDによる新生銀株式の保有率は二〇二〇年四月十二日、それまでの八・九三%から一〇・〇二%へと二桁台に上昇している。今年に入ると、二月以降、一一・三%→一三・七%→一四・五%→一五・五%と、買い増しのピッチが上がっている。北尾氏の進軍ラッパが響く中、新生銀の「グループ化」に向けた動きにも見える。
その新生銀は、資本注入された莫・・・