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ミャンマー国軍と日本企業の「蜜月」

人権より「カネ儲け」の本性露わ

2021年4月号

 二月一日にミャンマーでクーデターが発生してから二カ月が経った。以来、国軍はどんどん弾圧を強めており、二〇一一年に民政移管する前の暗黒の軍事独裁時代に逆戻りしつつある。
 もっとも、国軍は民政移管する前の〇八年に国軍が絶対的に有利となる憲法を強引に制定しており、支配権はずっと維持してきた。政治では重要ポストと議会の議席も確保し、いつでもクーデターを起こせる状態だった。さらに経済も軍関連企業や政商が既得権益を確保し、暗躍してきた。
 ただそれでも物足りなかったのか、国軍のライバルであるアウンサン・スーチー国家顧問の高まる人気が怖かったのか、再び国軍が国家の完全掌握に動いた。
 このクーデターでもっとも大きな打撃を受ける国の一つは日本だ。特に民政移管後も軍の支配が維持されることがわかりつつも「最後のフロンティア」などと持て囃し、私欲に走り喜び勇んでミャンマーに進出した多くの日本企業は動揺している。

ずぶずぶだった「キリンビール」

 クーデターの直後から、日本企業がニュースになった。ビ・・・