「インフレ」その時何が起きるか
金利上昇に必要な「備え」
2021年3月号
米金融大手シティが算出して公表する「パニック・ユーフォリア(陶酔)指数」が一月、ITバブル期を超えて過去最高を示した。この指標は、短期金利やナスダックのニューヨーク証券取引所に対する出来高、全米個人投資家協会の調査における強気割合、先物市場のプット・コールレシオ、ガソリン価格など様々な指標から算出したもので、市場心理の陶酔度合いを示したものだ。これによれば、現在は金融史に残るような市場の陶酔が起こっているということになる。この状況は、ハイテク株、電気自動車株、ビットコインの値動きを見れば明らかだ。
連邦準備制度(FRS)は昨年三月以降、毎月一千二百億ドルもの国債と住宅ローン担保証券の買い入れを行ってきた。陶酔の根底にあるのは、金融緩和と超低金利だ。現在のバラ色の市場は、低金利を前提に成り立っている。現在のバブルが合理的と呼ばれるゆえんだ。もっとも、この前提が崩れれば、合理的でなくなることも自明の理だ。
三~四%の上昇で大崩壊
「(現在の割高に見える)株式市場は一部の人々が考えるほど愚かなことでは・・・
連邦準備制度(FRS)は昨年三月以降、毎月一千二百億ドルもの国債と住宅ローン担保証券の買い入れを行ってきた。陶酔の根底にあるのは、金融緩和と超低金利だ。現在のバラ色の市場は、低金利を前提に成り立っている。現在のバブルが合理的と呼ばれるゆえんだ。もっとも、この前提が崩れれば、合理的でなくなることも自明の理だ。
三~四%の上昇で大崩壊
「(現在の割高に見える)株式市場は一部の人々が考えるほど愚かなことでは・・・