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政治

公明党「選挙イヤー」の沈鬱

自公連立「経年劣化」が露わに

2021年3月号

 公明党が、激震に見舞われている。
 次代の代表候補だった前財務副大臣の遠山清彦(五十一)が、緊急事態宣言発令下にもかかわらず銀座の会員制クラブで豪遊していたことが発覚、議員辞職に追い込まれてしまったのだ。
「本人は謝罪と党の役職辞任で乗り切れると思ったのだろうが、都議選への悪影響を恐れた代表の山口那津男が許さなかった。無理矢理、切腹させられたも同然だ」
 公明党関係者は、こう声を潜める。
 執行部の怒りは凄まじく、議員辞職から一カ月近く経っても遠山の「再就職」先は、いまだ決まっていない。
 遠山は創価大を卒業し、英ブラッドフォード大で博士号を取得した公明党のエース。英語に堪能でディベート力も党内でピカイチだ。二〇〇一年、三十二歳の若さで参院選に出馬し、当選すると、メキメキ頭角をあらわし、一〇年に衆院(比例代表)へ鞍替えした。
 昨年七月には、満を持して衆院神奈川六区から出馬することが決まった。
「代表になるなら選挙区で当選してこい」という公明党の支持母体である創価学会が、遠山に課した代表就任へ向けての「最終試験」だ・・・