「ミルクティー同盟」と総称される、若者の民主化運動が、アジア各地に拡大している。
　タイや香港、台湾などで、特定の政治組織には属さないが、独裁や強権を嫌う、新世代の政治運動だ。いずれもミルクティーが大好物の地域で、このドリンクのようにほんのり、まったりと権力者への不満の声を上げる。
　今年二月に軍のクーデターが起こったミャンマーも、さっそく仲間入りした。アートとＳＮＳ、ユーモアで軍部を批判しながら、暴力的衝突を避ける。同盟が広がる地域ではどこも、中国が大嫌いで、何と我が日本にこよなく憧れるのだという。アジア民主化の担い手たちを紹介しよう。

日本アニメが民主化のシンボル

　ミルクティー同盟が始まったのは、一年ほど前の香港と台湾だ。香港では、中国支配に反発する民主化運動が一挙に拡大し、大学や高校が主戦場になった。台湾では、「香港支援」「中国共産党反対」の運動が高まった。
　緊張の日々が続く中で、双方の若者たちはさらに絆を見出していく。民主化運動のアイドル的存在だった周庭氏（現在収監中・・・