お先真っ暗の「ワクチン接種」
厚労省が生み出す「大パニック」
2021年2月号
新型コロナウイルス(以下、コロナ)ワクチンの接種が世界で始まる中、二月末に開始を予定している日本は、すでに周回遅れの位置にいる。また、予定通り接種が始まったとしても、感染拡大に歯止めがかかる集団免疫獲得までには、様々な難問が待ち構えている。
NHKが一月に実施したコロナワクチンについての世論調査では、三八%が「接種したくない」と回答している。「接種したい」は五〇%で、日本政府が本気で集団免疫の獲得を目指すなら、「接種勧奨キャンペーン」を張らなければならない状況だ。
ただ、集団免疫を獲得するために、高齢者をどこまでリスクに曝すことが許されるかは難しい問題だ。英オックスフォード大学のトーマス・ダグラス教授は「他人を守るために、人々の自由をどこまで制限することが許されるか、それは閾値の問題だ」として、英国ではロックダウンとワクチン接種が「トレード・オフの関係」として議論されている。日本ではこうした議論はなされていない。
海外では、国家を挙げて、様々な手段を用いて、ワクチン接種を推進しようとしている。例えば、英国は今年一月、ファイザー製ワクチンの接種間隔を・・・
NHKが一月に実施したコロナワクチンについての世論調査では、三八%が「接種したくない」と回答している。「接種したい」は五〇%で、日本政府が本気で集団免疫の獲得を目指すなら、「接種勧奨キャンペーン」を張らなければならない状況だ。
ただ、集団免疫を獲得するために、高齢者をどこまでリスクに曝すことが許されるかは難しい問題だ。英オックスフォード大学のトーマス・ダグラス教授は「他人を守るために、人々の自由をどこまで制限することが許されるか、それは閾値の問題だ」として、英国ではロックダウンとワクチン接種が「トレード・オフの関係」として議論されている。日本ではこうした議論はなされていない。
海外では、国家を挙げて、様々な手段を用いて、ワクチン接種を推進しようとしている。例えば、英国は今年一月、ファイザー製ワクチンの接種間隔を・・・