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連載

新大学評判記 第14話

創価大学 創価学会「戦略機関」の正体

2021年2月号

 新春を彩る国民的スポーツイベントとなった箱根駅伝。年ごとに大学がブランド向上に鎬を削る舞台へと変質しているが、今年、その場を最大限に活用してみせたのが「往路優勝」「総合二位」と大躍進した創価大学である。創価学会が大学まで持っていたのか、と驚いた人も少なくなかったほどの知名度の大学だが、信者の減少など陰りが濃くなる創価学会のなかで、生き残りを担う戦略機関といえる。その意味で箱根駅伝の往路優勝は大学以上に学会にとって大きな意味を持っていた。
「やっぱり先生は強い星を持っていらっしゃる」。五区の三上雄太選手が芦ノ湖のゴールにトップで飛び込むと、東京・八王子の創価大キャンパスでは期せずしてこんな言葉が上がったという。往路の開催された一月二日は池田大作名誉会長の九十三歳の誕生日だったからだ。創価大学が翌日の総合優勝ではなく、往路に全力をあげた隠れた理由である。
 池田名誉会長は創価学会では牧口常三郎初代会長、戸田城聖第二代会長に続く、第三代会長だが、創価大学は一九七一年に自ら創立した「先生の子供のような存在」(学会関係者)。駅伝往路優勝を伝える聖教新聞の一面には池田会長が歓・・・