《地方金融の研究》静岡銀行
システム障害「連発」の大惨事
2021年2月号
衝撃はまさに「メガトン級」(関係者)だったという。年明けから稼働させた新勘定系システムでトラブルを連発させた地銀大手の静岡銀行。一部の不具合については今もなお「対応中」で、原因も判然としていない。システム開発の現場はもちろんのこと、行内は「騒然としている」(同前)らしい。
「当行は本日、日立製作所と共同で開発を進めてきた『次世代勘定系システム』の稼働を開始しました」。静岡銀がこんなニュースリリースを開示したのは一月四日のこと。まるで順調な滑り出しが約束されているかのように誇らしげだが、舞台はこの時すでに暗転していた。セブン銀行のATMで、同午後四時から五時間弱にわたり静岡銀の口座への入金ができなくなるトラブルが発生していたのだ。
幸いこの不具合は同日中に解消したが、その後もシステム障害は止まらない。五日には他の金融機関からの入金取引で手続きの遅れや入金不能トラブルがあったことも発覚。四日午後三時半以降に受け付けた他行からの振り込みの一部では、取引処理が繰り返される「二重振り込み」も見つかった。
ATM関連ばかりではない。法人向けのネットバンキングサー・・・
「当行は本日、日立製作所と共同で開発を進めてきた『次世代勘定系システム』の稼働を開始しました」。静岡銀がこんなニュースリリースを開示したのは一月四日のこと。まるで順調な滑り出しが約束されているかのように誇らしげだが、舞台はこの時すでに暗転していた。セブン銀行のATMで、同午後四時から五時間弱にわたり静岡銀の口座への入金ができなくなるトラブルが発生していたのだ。
幸いこの不具合は同日中に解消したが、その後もシステム障害は止まらない。五日には他の金融機関からの入金取引で手続きの遅れや入金不能トラブルがあったことも発覚。四日午後三時半以降に受け付けた他行からの振り込みの一部では、取引処理が繰り返される「二重振り込み」も見つかった。
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