広告を裏読みする 第26話
トヨタ主導のEV反対「脅し広告」
2021年2月号
元旦の朝刊といえば、満を持したスクープが一面を飾り、大型企画記事が掲載され、別刷りの特集もあり、各紙が趣向を凝らして紙面を作る。加えて、他の時期にはみられない特別な企業広告がこれに花を添える。
今年の元旦朝刊にも各社の広告が掲載されたが、中でも目を引いたのは、自動車業界が各紙に合同で出稿したものだった。
「私たちは、動く。」
この短いキャッチコピーが二面にわたって大書され、その文字の周辺には多様なクルマのイラストがちりばめられていた。SNSの拡散メッセージとなるハッシュタグ(♯)に「クルマを走らせる五百五十万人」というメッセージがつけられ、隅に掲げられた広告主は日本自動車工業会(自工会)、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会、日本自動車販売協会連合会という五団体が並んでいる。自動車担当の経済誌記者はこんな感想を漏らす。
「最初に目に飛び込んできた印象では『トヨタイムズ』の広告かと思った」
トヨタイムズとはトヨタ自動車がオウンドメディアとして立ち上げた、豊田章男社長肝煎りの事業として知られている。{・・・
今年の元旦朝刊にも各社の広告が掲載されたが、中でも目を引いたのは、自動車業界が各紙に合同で出稿したものだった。
「私たちは、動く。」
この短いキャッチコピーが二面にわたって大書され、その文字の周辺には多様なクルマのイラストがちりばめられていた。SNSの拡散メッセージとなるハッシュタグ(♯)に「クルマを走らせる五百五十万人」というメッセージがつけられ、隅に掲げられた広告主は日本自動車工業会(自工会)、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会、日本自動車販売協会連合会という五団体が並んでいる。自動車担当の経済誌記者はこんな感想を漏らす。
「最初に目に飛び込んできた印象では『トヨタイムズ』の広告かと思った」
トヨタイムズとはトヨタ自動車がオウンドメディアとして立ち上げた、豊田章男社長肝煎りの事業として知られている。{・・・