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社会・文化

東京地検特捜部「活況」の舞台裏

「安倍」に続き「鶏卵」も期待外れか

2021年1月号

 悪の報いは針の先―。悪さをしたときの報いは針の先を回るように、すぐさま巡ってくるという。しかし実際には、悪いやつほどよく眠ることのほうが多い。
 政財界の悪事を暴く責務を与えられながらも、往時の輝きを失っていた東京地検特捜部が、突如として活況を呈している。各地から応援を呼ぶ繁盛ぶりで、さぞかし巨悪を叩いてくれるのかと思いきや、先行きは不透明だ。日本最強の捜査機関で何が起きているのか。
 年末も押し迫った十二月二十四日、特捜部はいわゆる「桜を見る会前夜祭」問題について、前首相、安倍晋三の不起訴を決定し、公設第一秘書の配川博之を略式起訴した。これで特捜部としては幕引きをしたのだが、法務省・検察内部では疑問の声が上がる。「安倍本人の起訴は無理でも少なくとも家宅捜索はできた」と語るのはある法務省関係者だ。
「配川らが補填していた合計八百万円のカネはどこから湧いたのか。また、参加者から漏れなく五千円の参加費を集めていたのか否かなど不透明な部分は多く、安倍事務所にガサをかければよかった」

全国から「応援」が集結・・・