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経済

急増「敵対的TOB」で稼ぐ輩ども

攻防戦の「助っ人商売」が活況に

2020年12月号

「敵対的TOBの提案をどんどんして案件を取ってこい」。大和証券の若手はここ数カ月、上司からこうハッパをかけられている。その甲斐あってか、大和証券はホームセンター中堅の島忠争奪戦でニトリホールディングスのファイナンシャルアドバイザー(FA)と公開買付代理人の座をゲットした。そのフィーは十億円とも二十億円とも言われている。
 島忠を巡るTOBは同業大手のDCMホールディングスから、ニトリが後出しでまんまと強奪に成功したことが話題となった。島忠がDCMからニトリに身売り先を翻意したため、ニトリのTOBは結果的に友好的になったが「敵対的になってでもTOBをかける構えだった」(ニトリ関係者)。
 ニトリの強気を支えたのが、FAの大和証券と買収資金の融資を約束したみずほ銀行だ。「敵対的になってもやりましょう、天はこちらに味方しますよ」。証券と銀行の大手が揃ってニトリをたきつけた。

小躍りするM&A関連業者

 敵対的TOBが急増している。足元では旧村上ファンド残党の丸木強社長率いるストラテジックキャピタ・・・