《企業研究》NTTドコモ
携帯王者の罪深き「堕落」
2020年10月号
「利用者保護より事業拡大を優先させた挙句の大失態。本人確認なしで口座つくりたい放題なんて、今時そんなチャラい事業モデルが成り立つハズがない。まさに自業自得」。KDDI関係者の一人がこう嘲笑う。
二〇一一年から展開する電子決済サービス「ドコモ口座」を悪用されて銀行口座からの不正な預金引き出しを許してしまったNTTドコモ。被害は拡大の一途を辿り、九月四日に七十七銀行で今年最初の不正な引き出しが確認されて以降、同十日には六十六件一千八百万円、十四日には百二十件二千五百四十二万円、そして十八日には百六十二件二千七百六十四万円にまで膨らんだ。
標的にされた銀行は現時点で七十七銀のほか中国銀行、東邦銀行など地銀九行とゆうちょ銀行、イオン銀行の計十一行。なかでもゆうちょ銀における被害金額が全体の八割を占め、突出する。被害の有無は預金者が直接窓口やATMで通帳に記入して口座残高を確認し、身に覚えのないドコモ口座への送金があったかどうか調べない限り発見は難しい。今後もさらに被害が広がる懸念は拭えない。
利用者保護と安全を「斬り捨て」・・・
二〇一一年から展開する電子決済サービス「ドコモ口座」を悪用されて銀行口座からの不正な預金引き出しを許してしまったNTTドコモ。被害は拡大の一途を辿り、九月四日に七十七銀行で今年最初の不正な引き出しが確認されて以降、同十日には六十六件一千八百万円、十四日には百二十件二千五百四十二万円、そして十八日には百六十二件二千七百六十四万円にまで膨らんだ。
標的にされた銀行は現時点で七十七銀のほか中国銀行、東邦銀行など地銀九行とゆうちょ銀行、イオン銀行の計十一行。なかでもゆうちょ銀における被害金額が全体の八割を占め、突出する。被害の有無は預金者が直接窓口やATMで通帳に記入して口座残高を確認し、身に覚えのないドコモ口座への送金があったかどうか調べない限り発見は難しい。今後もさらに被害が広がる懸念は拭えない。
利用者保護と安全を「斬り捨て」・・・