《地方金融の研究》十八親和銀行(長崎県)
合併で進む「顧客軽視」の経営
2020年10月号
域内で圧倒的なシェアを持つ地方銀行同士の経営統合や合併に道を開く「独禁法特例法」。十年間の時限立法で、金融庁が事前に当事者から提出された再編計画(=基盤的サービス維持計画)を審査。統合・合併が収益力向上や域内でのサービス維持につながることなどを条件に、公正取引委員会ともすり合わせの上、認可する。その施行日が今年十一月二十七日に迫るのを前に、同法の「生みの親」とも言える新銀行が十月一日船出した。十八親和銀行―だ。
二〇〇七年からふくおかフィナンシャルグループ(FG)の傘下にある親和銀行と、昨年四月に新たにグループに合流した十八銀行が持株会社の下で合併したもので、ともに長崎県が絶対的地盤。県内における貸出金シェアは七割近くにのぼるとされる。
当初の計画では一七年四月をメドにふくおかFGと十八銀が経営統合した上、一八年四月の合併を目指していた。しかし「競争政策上、問題がある」として公取委が猛反対。約一千億円の債権を他の域内金融機関に譲渡することなどを条件に“難産”の末、二年半遅れで合併にこぎつけた。
銀行都合の店舗統廃合・・・
二〇〇七年からふくおかフィナンシャルグループ(FG)の傘下にある親和銀行と、昨年四月に新たにグループに合流した十八銀行が持株会社の下で合併したもので、ともに長崎県が絶対的地盤。県内における貸出金シェアは七割近くにのぼるとされる。
当初の計画では一七年四月をメドにふくおかFGと十八銀が経営統合した上、一八年四月の合併を目指していた。しかし「競争政策上、問題がある」として公取委が猛反対。約一千億円の債権を他の域内金融機関に譲渡することなどを条件に“難産”の末、二年半遅れで合併にこぎつけた。
銀行都合の店舗統廃合・・・