「ダウ平均が二万九千（ドル）を超えて終えたところだ。君たちは私が大統領で本当にラッキーだ。ジョー・“ハイデン”ならクラッシュしていただろう」。米ドナルド・トランプ大統領は九月二日、絵文字を二つも使う上機嫌で、こうツイートをした。「ハイデン」は民主党大統領候補のバイデン氏の新たなニックネームで、自宅地下室にこもる消極的な姿をイメージしてトランプが考えた。また、この日に半年ぶりの高値を付けたダウ平均は、二月十二日の史上最高値（二万九千五百五十一・四二ドル）まであと五百ドルまでに迫った。
　しかし、このツイートをした日を頂点に調整局面に入り、原稿執筆時点で二万七千ドル付近まで下落している。十一月三日に実施される米大統領選挙を控え、概ね支持率の世論調査ではバイデンがトランプを五～一〇ポイントリードしており、市場は様々な形でこれを織り込んでいる。だが、それが正しいかどうか疑う必要があるかもしれない。

大統領選と株価の関係

　歴史的にみて大統領選の行方は株価と大きく関係している。ＬＰＬフ・・・