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中国は「自給自足経済」に邁進

内需型成長と「独自技術圏」確立へ

2020年10月号

 中国が内需主導の成長と米欧日に依存しない「独自技術圏」構築に大きく踏み出した。習近平政権が「内循環」と呼ぶ新経済政策である。先進国向け輸出への依存を減らし、国内と一帯一路の沿線途上国で成長に必要な需要を確保。石油や鉱物資源、食料の調達もイラン、ロシア、ブラジルなど緊密な国に絞り、米国の禁輸措置に揺さぶられない基盤を目指す。一方、産業技術ではスマホや電子部品から自動車、素材、コンテンツまで中国独自仕様による“生存圏”を築こうとしている。中国はトランプ政権の仕掛けたデカップリング(分断)に自給自足で対抗し、米中冷戦はさらに激化する。
「米大統領がトランプからバイデンに代わっても、米国との協調はもはや困難」。中国共産党は八月末にはそうした認識に達したと、政府系シンクタンクの研究者は解説する。世界では習政権は「十一月の大統領選待ち」との見方が多いが、“バイデン大統領”が誕生しても「米国内の中国脅威論は収まらず、対中強硬姿勢は変わらない」と中国側は分析。さらに意外だが「トランプ勝利」の確率を高く見積もっているという。
 半ば冗・・・