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プーチンが「失政連発」の醜態

長期独裁の「疲弊」明らか

2020年10月号

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が失政を重ねている。新型コロナウイルス対策の失敗、国際原油価格での読み違い、ベラルーシ危機で後手に回るなど、よその国なら首相や閣僚の辞任につながる、重大ミスばかりだ。
 政権の内外からは「長期独裁の疲弊」「側近が悪い」「大統領の機嫌伺いをする忖度政治の結果」など、様々な指摘が上がっており、軌道修正は容易ではない。
 ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領にとって、待ちに待ったロシアとの首脳会談が九月十四日にやっと実現した。
 八月九日のベラルーシ大統領選から一カ月以上。ルカシェンコ氏は遠いソチまで押し掛けた。
 喜色満面のルカシェンコ氏に、プーチン氏は目に見えて身を引いていた。公開された二人の写真は、そんなシーンばかり。SNSは写真に様々なセリフを付けたパロディーであふれた。
 口の悪いウラジーミル・ジリノフスキー・ロシア自民党党首は、「もてない女が片っ端から見合いをして、断られているのと同じだ。(ベラルーシは)誰ももらってくれないよ」と辛らつだった。
 ベラルーシ問題では、「大統・・・