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政治

《罪深きはこの官僚》杉山晋輔(外務省・駐米大使)

コロナ禍でパーティ三昧の「裸の王様」

2020年9月号

 世界で最も感染者数が多く、日々数百人規模の死者を出している米国。第一に人的な接触を抑制すべきとされる首都ワシントンで、毎週末パーティ三昧をしているのが日本大使館だ。
 発案者は杉山晋輔大使で、米国省庁トップらを招いた数十人規模のバーベキュー会合には大使館職員の家族までもが有無を言わせず動員されているというから、まさに時勢を顧みない「裸の王様」というしかない。
 緑の芝生に肉の焼ける香り、近くにはプールやテニスコートで華やぐ声が響く。ワシントンに置かれる日本大使館では毎年夏に大使公邸で一千人規模のバーベキューパーティが開かれていたが、今年は早々に中止。ところが「杉山大使が我慢できなくなり八月初旬から毎週末にミニBBQパーティを開催することになった」(外務省関係者)という。
 ワシントンでは五十人以上の集会が禁止されているが、現地大使館は本省に「要人三十人ほどを来賓に迎えた上で、大使館職員や家族を合わせてそれ未満に抑えている」と説明。とはいえ、この時期のパーティ主催には「大使の浮世離れした感覚やそれに付き従う周囲の無感覚さが信じられない」と東京サイドでもあき・・・