Book Reviewing Globe 435
米国の「同盟イノベーション」が急務
2020年8月号
ドナルド・トランプの「アメリカ・ファースト」の時代、トランプは同盟国を邪魔者であるかのように扱った。同盟は税金の無駄遣いであり、遠い外国の戦争に米国を巻き込む危険なビジネスであるとして攻撃した。そして、補佐官たちには、韓国、日本、ドイツなどの米軍駐留に対しては今の何倍もの経費を要求しろとはっぱをかけた。
トランプの反同盟観は、従来もあった同盟懐疑論とは異質である。
これまでも米国の政治指導者や軍のトップから同盟国の“タダ乗り”批判は聞かれた。しかし、彼らはそれを舞台裏で静かに交渉するように努めてきた。ところがトランプは同盟国に対する不満をツイッターでぶちまけ、同盟国を名指しで攻撃した。その一方で、北朝鮮に対してもイランに対しても武力攻撃をほのめかせて威嚇し、戦争の危険を高めた。もし、そのようなことになれば同盟国の協力が必要であるのにそれはおかまいなしである。それでいて、同盟国からもっとカネを取り立てるために、米国の防衛義務を放棄するかのような発言をする。同盟維持にとって不可欠な整合性と信頼性を大きく傷つけている。
それに、ト・・・
トランプの反同盟観は、従来もあった同盟懐疑論とは異質である。
これまでも米国の政治指導者や軍のトップから同盟国の“タダ乗り”批判は聞かれた。しかし、彼らはそれを舞台裏で静かに交渉するように努めてきた。ところがトランプは同盟国に対する不満をツイッターでぶちまけ、同盟国を名指しで攻撃した。その一方で、北朝鮮に対してもイランに対しても武力攻撃をほのめかせて威嚇し、戦争の危険を高めた。もし、そのようなことになれば同盟国の協力が必要であるのにそれはおかまいなしである。それでいて、同盟国からもっとカネを取り立てるために、米国の防衛義務を放棄するかのような発言をする。同盟維持にとって不可欠な整合性と信頼性を大きく傷つけている。
それに、ト・・・