流れは「石破」へ
落日の安倍に打つ手なし
2020年7月号
東京・虎ノ門に聳え立つ「虎ノ門ヒルズ」の最上階、五十一階にあるホテル「アンダーズ東京」のレストラン「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」―。ここにキッチン付きの特別ルームがある。六月十九日夜、首相安倍晋三、副総理兼財務相麻生太郎、官房長官菅義偉、そして自民党税制調査会長の甘利明の四人がその特別ルームで食事を取りながら懇談した。四人は二〇一二年十二月に安倍が首相の座に返り咲いた際の中核メンバー。三年前の「国難突破解散」のシナリオも同じ顔触れの四者会談から始まった。このため今回も四者会談が衆院解散の起爆剤になるのではないかとの臆測が飛んだ。しかし、実態は全く様相を異にしたようだ。菅は会談後に周辺にこう漏らしている。
「昔話ばかり。解散のかの字もなかった」
むしろ会談の核心は政権が抱える“地雷”となった安倍と菅の「不仲説」の払拭にあった。六月十一日の参院予算委員会の答弁からも安倍の必死さが伝わってきた。
「官房長官とは一心同体で、心を一つにして対応している」
六月十九日は新型コロナウイルスの感染拡大に伴って要請された都道府県間・・・
「昔話ばかり。解散のかの字もなかった」
むしろ会談の核心は政権が抱える“地雷”となった安倍と菅の「不仲説」の払拭にあった。六月十一日の参院予算委員会の答弁からも安倍の必死さが伝わってきた。
「官房長官とは一心同体で、心を一つにして対応している」
六月十九日は新型コロナウイルスの感染拡大に伴って要請された都道府県間・・・