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政治

検察・黒川醜聞「文春砲」の真相

《政界スキャン》

2020年6月号

 またしても「文春砲」が火を噴いた。コロナ緊急事態のさなか、時ならぬ政局の焦点となった検察人事問題は、渦中の黒川弘務前東京高検検事長が、新聞記者と賭けマージャンをしていたと週刊文春にすっぱ抜かれて辞職し、あっけない幕切れとなった。
 いつもながら砲撃の命中度、破壊力に恐れ入るが、ここまで連発されると、さすがに文春ばかり出来すぎじゃないか、と眉に唾をつけたくもなる。昨年九月の内閣改造後、特に戦果はめざましい。
 昨年十月=菅原一秀前経済産業相が、選挙区内でお中元・お歳暮・香典を配る→辞任
 同=河井克行前法相が、妻、河井案里参院議員の選挙で運動員に法定額を超える報酬を渡していた疑惑→辞任
 今年二月=和泉洋人首相補佐官が、厚生労働省医官の女性と不倫を疑われる行動→女性が内閣官房の兼職を解かれる
 そして今回、黒川氏のスキャンダルだ。河井氏以外の報道は、いずれも不埒な行状の現場写真付きなので迫力がある。ただし、記事を注意深く読むと、現場を押さえる効率がよすぎる。内部通報者の協力だけで、これほど手際よく運ぶには、・・・