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社会・文化

日本医師会「役員選前夜」の異常事態

コロナ危機中に大阪で「内紛勃発」

2020年5月号

 日本各地の医療現場で、新型コロナウイルス感染拡大に対する奮闘が続いている。そんな中、当初から緊急事態宣言の対象となり、現在は特定警戒都道府県となっている大阪府の医師会で事実上の「内紛」が勃発している。医療関係者の中からは「大阪戦争だ」との声も聞こえてくるが、実際には大阪ローカルの話では収まらない。背後では六月に予定されている日本医師会の役員選挙への思惑が複雑に絡み合っており、事態は混沌としている。
 対立状態に陥っているのは大阪府医師会の茂松茂人会長と、前会長の伯井俊明氏だというから穏やかではない。四年前に伯井氏は、茂松氏に会長職を「禅譲した」(医師会関係者)といい、その時点で両者の関係が良好であったことは間違いない。その後伯井氏は一線から退き、茂松会長を筆頭とする医師会現執行部に関して特に批判めいた言動をとった形跡はない。
 しかし二年ほど前から、医師会内で伯井前会長に関する噂が出回るようになる。前出関係者が語る。
「その多くの出所が、どうやら現執行部周辺にいきつく」
 複数の関係者の証言によると、それらは伯井氏に対する誹謗中傷ともいえるもの・・・