広告を裏読みする 第17話
世人を騙す新型コロナ「便乗広告」
本誌編集部
2020年5月号
世の中が不安になると、足元を見る、すなわち弱味につけこむ商売が横行する。新型コロナウイルスの感染拡大で、高齢者を中心に不安を抱える消費者が増加してくる。その不安の表れが当初発生した買い占めであり、いまだに都内の一部商品や食品の流通はコロナ禍以前のレベルには戻っていない。悪質な商売の最右翼は四月に入ってから増加している「マスク送り付け商法」だ。一方的にマスクを送付して高額な料金を請求するもので、国民生活センターなどが注意喚起を行っている。
ただし、こうした詐欺に等しい悪質商法は手口が知られれば騙される人数は激減するためそこまで被害は拡大しない。一方で、「コロナウイルス対策」などと銘打って、効果の確認できない商品を売ろうという広告が横行し、こちらは明確な詐欺ではない「グレーゾーン」であるため、理解せずに購入する消費者は後を絶たない。そうした怪しげな商品広告の主戦場はインターネットだ。
「ターゲティング広告」の妙
全国の学校の一斉休校が始まっていた三月十日、消費者庁は新型コロナに対する予防効果を標榜・・・
ただし、こうした詐欺に等しい悪質商法は手口が知られれば騙される人数は激減するためそこまで被害は拡大しない。一方で、「コロナウイルス対策」などと銘打って、効果の確認できない商品を売ろうという広告が横行し、こちらは明確な詐欺ではない「グレーゾーン」であるため、理解せずに購入する消費者は後を絶たない。そうした怪しげな商品広告の主戦場はインターネットだ。
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