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政治

「小池百合子劇場」のまやかし

都民より「自分ファースト」変わらず

2020年5月号

「三年ぶりの『小池百合子劇場』で水を得た魚のようだ。機を見る才能だけはやはり卓越している」
 都議会自民党の関係者はこう舌を巻く。希望の党を率いて国政に挑戦した前回の幕は失意のうちに下りた。この間、存在感が薄れていた小池が、五輪延期が決定した三月下旬以降、俄かに勢いを取り戻し、早くも七月の知事選での再選が確実視されている。新型コロナウイルスの感染拡大を奇貨として支持拡大を企図する小池だが、「勢いだけ」(前出自民党関係者)であるのは前回と同様だ。
 四月に緊急事態宣言が発出されて以降、小池が登場して外出自粛やいわゆる「三密」を避けるよう呼びかけるCMが、テレビはもちろん都内中の街頭ビジョンで繰り返し流れている。これについて「公費を使った選挙運動」と批判する自民党東京都連の関係者は、小池の五輪延期決定前後の新型コロナ対応についてこう批判する。
「延期が決まったことを境に感染者数が増加したのは偶然だとしても、知事の方針転換は明らかで、もっと検証されるべきだ」
 三月二十三日に「四週間をめどに結論を出す」とされた五輪延期の検討は急転直下、翌日には「一年程・・・