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経済

「割安日本株」に海外ファンドの熱視線

物色される「おいしい上場企業」

2020年2月号

 日本株に海外マネーが今再び熱視線を浴びせている。震源地はニューヨークだ。アジア地域に重点的に投資をするヘッジファンドの運用者は「昨年度はアジアのポートフォリオの中で日本株のリターンが最も高かった。ボラティリティが高いので、きちんと読み切れば収益を上げる機会は多い。今年は日本人アナリストを雇い、投資比率を増やす」と意気込む。「日本どころかアジアへの投資もやったことがなかったが、まず一件投資するところから始めたいと思い、分析を開始した」と語るのはマンハッタンの高層ビル最上階にオフィスを構える、数兆円を運用するファミリーオフィスのアナリストの一人だ。
 彼らが興味を持つのは、日本企業の割安さとその解消だ。平成の三十年間で日本の上場企業の純利益の合計は約四倍となったものの、時価総額は六百兆円台でほぼ横ばい。成長期待が大幅に切り下がったことを意味している。
「日本にはグーグルやアップルはないし、そうなりそうな企業も全く見当たらない。アリババや百度もない。東南アジアやインドのような経済成長もない。通常であれば日本株は安全資産としてグローバルなポートフォリオのうちの
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