トランプ再選を望まぬプーチン
「イラン司令官爆殺」に揺れる米露
2020年2月号
イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のカセム・ソレイマニ司令官が一月三日、イラクのバグダッドで米軍のドローンによって爆殺されたことに、ロシアのプーチン大統領は激怒し、「もうトランプ再選を支持しない」と周辺に漏らしたとされる。ロシアのネットで流れた非公式情報だが、同司令官はイラン指導部内で最大の親露派。ロシアの中東戦略を側面支援していただけに、ロシアにとって打撃だ。ロシアが介入しないなら、十一月の米大統領選の帰趨も変わる可能性がある。
ロシアのタス通信によれば、一月六日にテヘランで行われた司令官の葬儀で、ハメネイ師の外交顧問を務めるベラヤティ元外相はソレイマニ司令官について、「ロシア・イラン友好関係の中核だった。プーチン大統領と何度も会談して緊密な関係を築き、大統領を尊敬していた」と述べた。実際、ソレイマニ司令官はロシア製兵器導入の窓口となり、二〇一五年に始まったロシア軍のシリア空爆では事前にロシアを何度も訪れ、駐留をお膳立てした。
ロシアはシリアだけでなく、イエメンやリビアの内戦に義勇軍を派遣するが、中東各地を転戦する司令官はロシアの水先案内人だった。イラン指・・・
ロシアのタス通信によれば、一月六日にテヘランで行われた司令官の葬儀で、ハメネイ師の外交顧問を務めるベラヤティ元外相はソレイマニ司令官について、「ロシア・イラン友好関係の中核だった。プーチン大統領と何度も会談して緊密な関係を築き、大統領を尊敬していた」と述べた。実際、ソレイマニ司令官はロシア製兵器導入の窓口となり、二〇一五年に始まったロシア軍のシリア空爆では事前にロシアを何度も訪れ、駐留をお膳立てした。
ロシアはシリアだけでなく、イエメンやリビアの内戦に義勇軍を派遣するが、中東各地を転戦する司令官はロシアの水先案内人だった。イラン指・・・