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社会・文化

日本医師会長 「横倉続投」の成否

鍵握る大阪府医師会で「内紛勃発」

2020年2月号

 二年に一度の日本医師会の役員選挙が六月に迫り、水面下でさや当てが始まっている。安倍晋三首相との太いパイプを誇る横倉義武会長が異例の五期目を目指して出馬する方針を固め、対抗馬として中川俊男副会長の名前が挙がっているのは既に報じた通りだ。会長候補が選ぶキャビネット(役員候補者リスト)を巡る思惑も交錯し、熾烈な選挙戦となる可能性がある。
「麻生太郎財務大臣と協議しました。改定率は働き方改革分の〇・〇八%含めて〇・五五%で考えています」。年の瀬も押し迫った昨年十二月十三日の午後四時半ごろ。加藤勝信厚生労働大臣から電話を受けた横倉氏はほっと胸をなで下ろした。令和二年度の診療報酬改定で、医師の人件費などにあたる「本体部分」で前回並みのプラス改定を確保することは、五選を目指す横倉氏にとって譲れない一線だったからだ。
 医療機関に医療サービスの対価として支払われる診療報酬は、税金や保険料のほか、患者の自己負担を財源として、二年に一度価格が見直される。その節目の議論の結果、全体の改定率こそマイナス〇・四六%に絞られたが、実はこの多くは薬価を市場価格に引き下げたことによる削減であり、・・・