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経済

パソナが「リストラ商売」で大儲け

「人材政商」栄えて勤労者が泣く国に

2020年1月号

 十月に配布されたアルバイト情報誌に「オリンピックを支える仕事」という特集が組まれていた。そこでは、会場来場者のアテンドをするアルバイトを時給一千六百円で募集している。この広告を掲出したのは人材派遣大手のパソナ。同社は八万人に上る東京五輪・パラリンピックのボランティアの募集窓口にもなっているが、似たような業務に従事する人もいるのにこちらの報酬はゼロである。十二月に入り、この違いについてメディアから質問を受けたパソナは、「組織委員会からの要請によるもの」として回答を拒否した。そもそもボランティア募集と研修業務で、パソナ側に一体いくら支払われるのかも明らかにされていない。
「この間、企業のカネだけでなく国や地方自治体の予算にも巣食ってきたパソナが、またしても動きを活発化させている」
 労働問題の取材を続ける社会部記者はこう指摘する。安倍政権との近さで知られる「政商企業」が、様々な手法を駆使して荒稼ぎに邁進している。

「首切りバブル」批判も何のその

 同社にとって最大の追い風が、にわかに増加して・・・