米国株高は今年も続きそう
「ステルス金融緩和」米連銀が下支え
2020年1月号
「我々は九月十七日に翌日物オペをすることですぐに対応を開始しました。十月十一日までに対応策を練って実行しました。対応策は効果を得て役割を果たしています。ここ二、三カ月の間、レポ市場はよく機能し、短期金利も落ち着いて、市場は機能していると私は考えています」。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は十二月十一日の記者会見で、九月の米レポ市場で起こったショックに対してこう勝利宣言をした。だが根本的な問題は解決していない。二〇二〇年以降の米国の金融市場および景気を見る上で、一九年の米国のレポ市場で起こったショックとFRBによるその対応と今後の展開は重要な視点だ。
レポショックは構造的な問題
「米レポ市場ショック」を振り返ろう。レポ取引とは、短期(翌日物)の担保付ローンで、借り手が国債などを貸し手に売却して資金を調達し、後に買い戻す契約をいう。レポとはRepurchase(買い戻し)の略だ。国債を質に入れてカネを借り、翌日、少しカネを足して質屋から国債を買い戻すようなものだ。この買い戻す際に払う差額が金利である。・・・
レポショックは構造的な問題
「米レポ市場ショック」を振り返ろう。レポ取引とは、短期(翌日物)の担保付ローンで、借り手が国債などを貸し手に売却して資金を調達し、後に買い戻す契約をいう。レポとはRepurchase(買い戻し)の略だ。国債を質に入れてカネを借り、翌日、少しカネを足して質屋から国債を買い戻すようなものだ。この買い戻す際に払う差額が金利である。・・・