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社会・文化

トヨタ「運動部」で 相次ぐ犯罪

ラグビー部以外でも「重大事件」

2019年12月号

「私自身、スポーツが大好きで、何度もスポーツに救われた人間です」
 今年七月、トヨタ自動車の社員に豊田章男社長からこんな文章の入ったメッセージが届けられた。直前に起きた同社ラグビー部の前代未聞の事件を受けた「声明」だが、事態の深刻さとは裏腹に、トヨタの対応には大きな疑問符がつく。章男氏がスポーツを特別視することによって、同社運動部の暗部が広がっているかのようだ。

「忖度」したラグビー協会

 今年六月二十日、「ヴェルブリッツ」のチーム名で知られる、トヨタ自動車ラグビー部の日本人選手がコカインを所持していたとして、麻薬取締法違反の容疑で愛知県警に逮捕された。同選手は四月にタクシーに財布を忘れ、その中からコカインがみつかったため、内偵後に逮捕されたという。これだけでも大事件だが、そのわずか七日後には、チームメイトである外国人選手も、コカインの所持で逮捕されたのである。先に逮捕された日本人選手の供述から警察が自宅に踏み込み、コカインの現物を押さえた。チームメイトが逮捕され、自分にも累が及ぶ可能性が高いにもか・・・