楽天「携帯電話事業延期」の余波 CM大量キャンセルが民放を直撃
2019年9月号公開
楽天の携帯電話事業スタート延期の影響が放送局にも波及している。同社は当初、十月一日から楽天モバイルのサービスを開始する予定だったため、九~十月にかけて、民放各局のコマーシャルの枠を大量に押さえていた。「予約していたのは、番組と番組の間に流れる『スポット』と呼ばれる枠。通常は一カ月半~一カ月前までに押さえる」(民放関係者)。つまり、同社は七月時点で、十月のサービス開始を想定していたことになる。
最終的に楽天は、「八月下旬になって相次いでスポット枠をキャンセルし始めた」(広告業界関係者)。一部は楽天の他のサービスのCMに振り替えられたとみられるが、押さえた枠が大量だったため、キャンセルが出た。
慌てたのは民放各局。空いた枠を埋めるため、一部では「値引きせざるを得なかった枠もある」(前出民放関係者)という。とはいえ、楽天は優良広告主であり関係を悪化させるわけにもいかない。また、来春の携帯電話サービス本格スタートでは改めてCM枠を買い取ってもらいたい。「民放としては角を立てるわけにもいかず、泣き寝入り」(同前)になった。 (2019.10.21公開)
最終的に楽天は、「八月下旬になって相次いでスポット枠をキャンセルし始めた」(広告業界関係者)。一部は楽天の他のサービスのCMに振り替えられたとみられるが、押さえた枠が大量だったため、キャンセルが出た。
慌てたのは民放各局。空いた枠を埋めるため、一部では「値引きせざるを得なかった枠もある」(前出民放関係者)という。とはいえ、楽天は優良広告主であり関係を悪化させるわけにもいかない。また、来春の携帯電話サービス本格スタートでは改めてCM枠を買い取ってもらいたい。「民放としては角を立てるわけにもいかず、泣き寝入り」(同前)になった。 (2019.10.21公開)