日本の科学アラカルト 110
その最前線 エネルギーの無駄を回収する 「蓄熱材料」の研究開発
2019年10月号
エネルギー小国の日本において、重要なのが省エネ技術の研究だ。現に日本は世界に類を見ない省エネ国家であり、野放図にエネルギーを使う米国などと比較すれば「優等生」であることは間違いない。つまり省エネ研究はお家芸といえるだろう。しかし現在も、使われずに捨てられているエネルギーは大量にある。代表的なものが「廃熱」だろう。多くのプラントで廃熱の再利用が行われているが、細かい廃熱はいまだに空気中などに放出されている。身近なところでは、自動車のエンジンから生じる熱の多くが捨てられているのだ。
この廃熱を利用する研究が進められているが、よく知られているのは熱電対やペルチェ素子を使った発電である。廃熱を使ってコンパクトに発電し、それを電気として利用するものだ。
違った方面からのアプローチとして「蓄熱」がある。これは電気エネルギーに変換してしまうのではなく、熱を再び熱として取り出すために溜めておく技術のことだ。簡単に言えば、廃熱を使ってお湯を沸かし、後でその熱を再利用するということだが、水という形態では再利用しにくい。
こういう形で研究されている材料のことを蓄熱材(料)・・・
この廃熱を利用する研究が進められているが、よく知られているのは熱電対やペルチェ素子を使った発電である。廃熱を使ってコンパクトに発電し、それを電気として利用するものだ。
違った方面からのアプローチとして「蓄熱」がある。これは電気エネルギーに変換してしまうのではなく、熱を再び熱として取り出すために溜めておく技術のことだ。簡単に言えば、廃熱を使ってお湯を沸かし、後でその熱を再利用するということだが、水という形態では再利用しにくい。
こういう形で研究されている材料のことを蓄熱材(料)・・・