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政治

《罪深きはこの官僚》中川 真(内閣審議官)

「カジノ視察」 血税無駄遣いの元締め

2019年10月号


 カジノ利権の果実はどの省庁が握るのか―。表向き、統合型リゾート(IR)を所管するのは国土交通省と決まり、同省の外局である観光庁には七月一日にIRを担当する「国際観光部」が新設された。しかし、内閣官房に設置されているいわゆるIR推進本部の事務局には、まるで飴に群がる蟻のように経済産業省や財務省などから大量に役人が送り込まれ、ラスベガスやマカオなどの「視察」に精を出している。そんな推進本部の元締めが、事務局長を務める中川真だ。
「推進本部の幹部クラスは、本省での出世を諦めた人間が多い。官僚人生の最後に一花咲かせると同時に、観光業界やカジノ業者にでも天下りたい野心家ばかり」
 国交省関係者はこう語る。しかも退官後だけでなく、今も「役得」があるという。
「推進本部の官僚は、毎月交代でラスベガスに派遣され『視察』をしている。なぜ基本法も実施法もできた今、出張が必要なのか」
 ラスベガスのある情報筋はこう指摘する。法案審議やギャンブル依存症対策の議論の際に海外の事例に基づいたリポートなどは提出されていたのだから、今もなおラスベガスに行っているの・・・