トヨタ章男「長男・大輔」への過保護ぶり
親バカが誇張する「優秀な後継者」
2019年10月号
「章男さんのときにも『演出』はあったが、ここまで派手ではなかった」
ベテラン自動車ジャーナリストは、こうひとりごちた。豊田家の正統な継承者である章男氏の長男、大輔氏。彼を将来のトヨタ自動車トップに据えるための壮大な計画が動き始めている。ロードマップの入り口ではあるが、なかば強引に大輔氏の「神話」をつくりあげようとしているのだ。
九月七日、茨城県下妻市の筑波サーキットで、マツダのコンパクトスポーツカー「ロードスター」を使った四時間耐久レースが行われた。このレースはモータースポーツライセンスを持つメディア関係者の親睦イベントで、今年で三十回目を迎えた。マツダが特別協賛し、車両も同社が用意したレースにもかかわらず、今回の主役は「トヨタイムズ」というチームで参加したトヨタ自動車だった。
「八月中旬には豊田章男、大輔両氏が出場することがアナウンスされていた」
経済誌の自動車担当記者はこう語る。しかも直前になってトヨタ側から「章男氏のぶら下がり会見もする」と伝えられ、一般紙も含めた多くの記者が詰め掛ける事態になった。過去にも別レース会場など・・・