ロシアとウクライナが急転「和解」へ
芸人大統領を操る札付きの「悪党」
2019年10月号
ウクライナがロシアとの和解に動いている。二〇一五年二月に、ウクライナ、ロシア、ドイツ、フランス四カ国首脳が停戦協定「ミンスク2」に合意して以後、ウクライナ政府は初めて、新停戦合意に取り組んでいる。ウォロディミル・ゼレンスキー新大統領は九月、ロシアとの捕虜交換を実現した。
一見すると新大統領は紛争解決に向かっているようだが、背後には、大統領を操るオリガルヒ(新興財閥)の、強欲で危険な野心が潜んでいる。
完全に凍結状態だった二国関係が動き出したのは、今年六月下旬の、ウクライナ軍の特殊工作からだ。
軍情報部の精鋭数人のグループが、ある男を「必ず生け捕りにせよ」との密命を受けて、親ロシア側支配地域に潜入した。場所は、ロシア国境まで二十キロメートルほどのスニジネ市郊外。グループは無人地帯や親露派の監視を潜り抜け、その男の自宅に侵入した。
男はすぐに制圧され、グループの任務は成功した。ところが、ウクライナ側の陣地に戻る直前に地雷を踏み、一人が死亡、一人が重傷を負った。
グループには最後まで知らされなかったが、男の名前は、ウォロディミル・ツ・・・
一見すると新大統領は紛争解決に向かっているようだが、背後には、大統領を操るオリガルヒ(新興財閥)の、強欲で危険な野心が潜んでいる。
完全に凍結状態だった二国関係が動き出したのは、今年六月下旬の、ウクライナ軍の特殊工作からだ。
軍情報部の精鋭数人のグループが、ある男を「必ず生け捕りにせよ」との密命を受けて、親ロシア側支配地域に潜入した。場所は、ロシア国境まで二十キロメートルほどのスニジネ市郊外。グループは無人地帯や親露派の監視を潜り抜け、その男の自宅に侵入した。
男はすぐに制圧され、グループの任務は成功した。ところが、ウクライナ側の陣地に戻る直前に地雷を踏み、一人が死亡、一人が重傷を負った。
グループには最後まで知らされなかったが、男の名前は、ウォロディミル・ツ・・・