野党「合従」に 光明は差すか
鍵握る「れいわ」の参謀役
2019年9月号
参院選後も山本太郎代表が率いるれいわ新選組が永田町を賑わしている。参院選で二議席を獲得し政党要件を満たしたのにとどまらず、重い身体障害がある新人議員二人の初登院に合わせ国会のバリアフリー化論議を巻き起こし、八月の臨時国会の話題となった。政党支持率も上昇し、十月に予定される一〇%への消費税増税や次期衆院選をにらみ、野党各党はれいわとの間合いを測る。
山本氏は、次期衆院選に百人規模を擁立し政権奪取への意気込みを表明したかと思えば、来年の東京都知事選への自らの出馬に含みを持たせる。返す刀で衆院選での野党間の候補者調整に柔軟に応じる考えを示しつつも、共闘条件に「消費税五%への引き下げ」を挙げるなど矢継ぎ早にアドバルーンを打ち上げ続ける。
共産党の志位和夫委員長は「れいわと政策内容は共通する」と連携に前のめりだ。れいわ人気にあやかろうと、他の野党からも「大同団結し新党結成の暁には『山本政調会長』だ」(国民民主党議員)との声も上がる。
ただ各党が測りかねているのはれいわ内の意思決定過程だ。党の顔でもある山本氏の独り舞台なのは言うまでもないが、参院選・・・