選挙「情勢調査」の 罪作りな劣化
投票行動を歪める新聞「誤情報」
2019年8月号
いったい、どの調査を信じればいいのか。自由民主党と公明党の与党勝利で終わった第二十五回参議院議員通常選挙では、選挙序盤から行われた報道各社の「情勢調査」の数字が、社によって大きく異なる現象が起きた。アナウンス効果で選挙結果が歪められたと歯がみする政党幹部もいて、長年、公正な選挙を妨げてきたとの批判が絶えない情勢調査のあり方に、改めて疑問符が付いている。
選挙予想が外れること自体は、しばしばある。有名な例は一九九八年の参議院選で、選挙中盤の情勢調査でも自民党の優勢が伝えられながら、改選期の現職が九二年に獲得した六十九議席を四十四議席まで激減させる大敗を喫し、党総裁だった橋本龍太郎が総理大臣の職も辞した。ただし、この時は各社がそろって予測を外していて、今回のように、社によって見方がバラバラではなかった。
酷かった毎日新聞と共同通信
近年の情勢調査は、公示と同時に電話調査を開始し、その結果を選挙期間の最初の週末に「序盤情勢」として報じ、その後、激戦の選挙区を中心に再調査を行い、「中盤情勢」「終盤情勢・・・
選挙予想が外れること自体は、しばしばある。有名な例は一九九八年の参議院選で、選挙中盤の情勢調査でも自民党の優勢が伝えられながら、改選期の現職が九二年に獲得した六十九議席を四十四議席まで激減させる大敗を喫し、党総裁だった橋本龍太郎が総理大臣の職も辞した。ただし、この時は各社がそろって予測を外していて、今回のように、社によって見方がバラバラではなかった。
酷かった毎日新聞と共同通信
近年の情勢調査は、公示と同時に電話調査を開始し、その結果を選挙期間の最初の週末に「序盤情勢」として報じ、その後、激戦の選挙区を中心に再調査を行い、「中盤情勢」「終盤情勢・・・