トランプが金正恩を甘やかす理由
イラン・北朝鮮「核連携」阻止を狙う
2019年8月号
米国のトランプ大統領は六月三十日、現職の大統領として初めて板門店の軍事境界線を越えて北朝鮮に足を踏み入れた。
歴史的なイベントが降ってわいたように実現したのは、米国が宿敵イランとの間で軍事的な緊張が高まったことが背景にあったと韓国情報機関は分析している。北朝鮮、イランとの「二正面作戦」を避けるためだったというのだ。
経緯を振り返ってみよう。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は六月十四日のトランプ氏の誕生日に合わせ、六月十日に親書を送った。誕生日を祝う言葉に加え、「トランプ米大統領と会って米朝関係の正常化について論議したい」と書かれていた。情報筋は「会う時期は特定しておらず、正恩氏もすぐにトランプ氏に会えると思っていなかったはずだ」と語る。
ところがトランプ氏は二週間もたたないうちに親書を返信した。情報筋によると、返書には六月二十九~三十日のトランプ氏の訪韓に合わせて「非武装地帯(DMZ)で会おう」と記されていたという。
トランプ氏が親書を送ったタイミングは、イラン情勢が急激に緊迫の度を増した時期と重なる。
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歴史的なイベントが降ってわいたように実現したのは、米国が宿敵イランとの間で軍事的な緊張が高まったことが背景にあったと韓国情報機関は分析している。北朝鮮、イランとの「二正面作戦」を避けるためだったというのだ。
経緯を振り返ってみよう。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は六月十四日のトランプ氏の誕生日に合わせ、六月十日に親書を送った。誕生日を祝う言葉に加え、「トランプ米大統領と会って米朝関係の正常化について論議したい」と書かれていた。情報筋は「会う時期は特定しておらず、正恩氏もすぐにトランプ氏に会えると思っていなかったはずだ」と語る。
ところがトランプ氏は二週間もたたないうちに親書を返信した。情報筋によると、返書には六月二十九~三十日のトランプ氏の訪韓に合わせて「非武装地帯(DMZ)で会おう」と記されていたという。
トランプ氏が親書を送ったタイミングは、イラン情勢が急激に緊迫の度を増した時期と重なる。
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