トヨタ金融子会社で「旧東海」再粛清
これも首謀者は「怪僧」小林耕士
2019年7月号
第二次東海パージ―。金融関係者らの間ではこう呼ばれているらしい。トヨタ自動車の金融統括子会社、トヨタファイナンシャルサービス(TFS)とその傘下の中核事業会社、トヨタファイナンス(TFC)の両経営陣から六月、旧東海銀行(現三菱UFJ銀行の母体の一つ)出身者が一掃されたのだ。
旧三和銀行との合併で誕生したUFJ銀行時代。当時の寺西正司頭取を筆頭とする旧三和銀出身役員らの策謀の下、旧東海銀出身役員は次々と退任や系列会社への左遷、さらには閑職へと追いやられていった。これがいわば「第一次パージ」。今回の〝事件〟はそれに勝るとも劣らない「金融史のエポック」(メガバンク関係者)というわけだ。
このほど退任を余儀なくされた旧東海銀出身役員はTFSの取締役副社長兼グループCFO(最高財務責任者)&CRO(最高リスク管理責任者)をつとめていた生田卓史氏(一九七八年入行)、TFC専務取締役事業本部長の後藤清文氏(八一年入行)と同じく常務取締役オペレーション本部長の高橋聖二氏(同)の三氏だ。
生田氏はTFSとあいおいニッセイ同和損害保険との折半出資資産運用合・・・