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政治

日米蜜月で歪む 「次期主力戦闘機」選定

「トランプ忖度」で国防の将来に暗雲

2019年6月号

 F35ステルス戦闘機の百五機もの購入に象徴されるように、安倍政権は米国製兵器の「爆買い」に突き進んでいる。それほどトランプ政権に気遣い、忖度したところで彼の国のリーダーは手心を加えやしない。日米通商交渉では物品の関税交渉に限定したい日本に歩み寄らず、幅広い分野での自由貿易協定(FTA)を要求して平行線をたどる。対北朝鮮外交でも日本が切望する拉致被害者問題の解決に米国の本気度は見えない。
 そんな安倍政権が将来の国防の成否を占う重大な意思決定で、またも米国に屈服しかねないとの懸念が自民党国防関係議員の間から漏れてくる。それは二〇三〇年代から退役していく航空自衛隊の主力戦闘機F2の後継機選びだ。
 空自の戦闘機は現在、F4、F15、F2の三機種。F4は二〇年度までに退役し、F35Aと交代する。F15は計二百一機を保有し、うち百二機は近代化を施して三〇年代まで使う。残る九十九機は三〇年代からF35A百五機、垂直着陸が可能なF35B四十二機と入れ替えていく。二〇〇〇年から運用するF2は九十一機を配備している。

米国の圧力におびえる首相・・・