広告を裏読みする 第4話
ネットで暴走する「言葉狩り」
本間 龍
2019年4月号
面白さを追求しただけなのに、不幸にも炎上してしまった─。こういう出来事が広告の世界ではよく起きる。
三月、熊本で冬に開幕される「女子ハンドボール世界選手権大会」のPRバナー(垂れ幕)のキャッチコピーの一部に卑猥な表現があるとして批判が集まり、問題のバナーを撤去する騒動になった。
最初は三月一日頃にツイッター上で「ハードプレイがお好きなあなたに。」「手クニシャン、そろってます。」というコピーの二つのバナーの写真が掲載され、「卑猥だ」「これはおかしくないか」とする書き込みと共に瞬く間に拡散した。熊本県や、大会を主管する熊本国際スポーツ大会推進事務局にも「低俗だ」「卑猥では」といった批判が相次ぎ、当該バナー二種類を差し替え、さらには大会ホームページにお詫びを掲出する騒ぎとなったのだ。
当初、ツイートだけを見た筆者も、瞬間的に「これはアウトかも」と感じた。だが、わざわざ問題になりそうなバナーを作って批判を招くというのも考えにくいので、熊本国際スポーツ大会推進事務局に取材をしてみた。すると、当初の印象とはかなり異なる事実が分かってきた。
・・・
三月、熊本で冬に開幕される「女子ハンドボール世界選手権大会」のPRバナー(垂れ幕)のキャッチコピーの一部に卑猥な表現があるとして批判が集まり、問題のバナーを撤去する騒動になった。
最初は三月一日頃にツイッター上で「ハードプレイがお好きなあなたに。」「手クニシャン、そろってます。」というコピーの二つのバナーの写真が掲載され、「卑猥だ」「これはおかしくないか」とする書き込みと共に瞬く間に拡散した。熊本県や、大会を主管する熊本国際スポーツ大会推進事務局にも「低俗だ」「卑猥では」といった批判が相次ぎ、当該バナー二種類を差し替え、さらには大会ホームページにお詫びを掲出する騒ぎとなったのだ。
当初、ツイートだけを見た筆者も、瞬間的に「これはアウトかも」と感じた。だが、わざわざ問題になりそうなバナーを作って批判を招くというのも考えにくいので、熊本国際スポーツ大会推進事務局に取材をしてみた。すると、当初の印象とはかなり異なる事実が分かってきた。
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