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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》朝鮮人軍属「遺骨収集」問題

破滅の日韓関係「第三の火種」

2019年3月号

 日米分断を狙う韓国の策動――。従軍慰安婦問題に始まり、日本企業に賠償命令が出た元徴用工訴訟、そして自衛隊機に対する火器管制レーダーの照射。
 揚げ句の果てには、国会議長が天皇陛下を「戦争犯罪の主犯の息子ではないか」と断じて、謝罪を求める。もはや日本にとって隣国の韓国は「最も遠い国」と化し、日韓関係は抜き差しならない泥沼にはまり込んでいる。その韓国が、第二次世界大戦中に南洋の島で日本軍属として死亡した朝鮮人の遺骨収集を巡り、米国との共同調査を米政府に密かに打診し、日本外しを策動していることが明らかになった。
 この問題で摩擦が激化すれば、日韓の亀裂は修復の余地が潰える。安倍政権はいかに対処するのか。

遺骨を「政治問題化」する意図

 韓国が朝鮮人の遺骨収集で目を付けた舞台は、太平洋の赤道直下に近いギルバート諸島のタラワ島である。戦時中は日本が統治し、現在はキリバスの首都がある。今でこそ「美しい珊瑚礁の島」として静かな時を刻むが、この楽園はかつて日米の死闘の激戦地だった。
 一九四三・・・