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社会・文化

コレラ拡大「養豚業界」の深い闇

利益至上主義「安倍農政」の大罪

2019年3月号

 昨年九月に岐阜県で発生が確認された豚コレラは二月に愛知県に飛び火した。さらに愛知県からは、県内だけでなく大阪府、長野県、滋賀県などに子豚が出荷されていたため感染地域は一気に五府県に拡大。愛知県の渥美半島の養豚団地では約一万七千頭が全頭殺処分される事態に至っている。本誌は、豚コレラの感染力の強さや別種のウイルスによるアフリカ豚コレラの危険性を繰り返し警告してきたが、残念なことに事態は悪化の一方だ。しかも新たに発生するたびに、生産現場や流通段階で「想定外」の課題が浮上し対策は後手に回っている。このような事態を招いている根底には、経営の効率化を追求してきた安倍政権の近視眼的な農業政策の誤りがあり、感染の広域化は「人災」と言うべきだ。

拍車掛ける「ふるさと納税」
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 二月五日の愛知県豊田市での発生を知った畜産関係者は「覚悟はしていたが意外だ」(渥美半島の養豚農家ら)と口をそろえる。岐阜県や愛知県犬山市などでイノシシの感染が相次いで確認されており、猟友会の間では「愛知県の農場での発生は時間の問題」という覚・・・